ブログ売却の相場はいくら?M&A仲介が教える今のリアルな査定基準

M&A基礎知識

「自分のブログ、売ったらいくらになるんだろう」

ブログの売却を考えたとき、最初に気になるのが相場です。ネットで調べると「月間利益の12〜24ヶ月分」という情報が出てきますが、2026年の現場感覚でいうと、この数字はすでにズレています。

この記事では、M&A仲介の現場で実際にブログの売買に携わっている立場から、今のリアルな相場観と、査定で何が見られているかを率直にお伝えします。

2026年のブログ売却相場は「月間利益の10〜12ヶ月分」が主流

結論から言うと、現在のブログ売却相場は月間営業利益の10〜12ヶ月分が中心です。

「24ヶ月分で売れた」という話を聞くことがあるかもしれませんが、今の市場でその倍率が成立するケースはほぼありません。成立するとしたら、以下のような条件をすべて満たしているブログだけです。

  • 月間利益が安定して50万円以上ある
  • 直近12ヶ月で売上・利益が右肩上がりに伸びている
  • SEO流入が安定しており、過去のコアアップデートを複数回乗り越えている
  • 特定のASPや広告主に依存していない
  • 運営マニュアルが完備されていて、即日引き継ぎ可能な状態

逆に言えば、これらを満たしていないブログは10〜12ヶ月分、場合によっては10ヶ月を切ることもあります。

なぜ相場が下がっているのか。理由は明確で、供給が増えたからです。

サイト売買プラットフォームの普及で、ブログを売りに出す人が急増しました。一方で、Googleのアルゴリズム変動やAIコンテンツの台頭により、ブログの将来性に慎重な買い手が増えています。買い手の目が厳しくなっている中、供給が増えれば価格は下がる。これは市場原理です。

買い手が査定で見ているポイント

では、何が倍率を上げ、何が下げるのか。仲介の現場で買い手が実際にチェックしているポイントを整理します。

まず最重要なのは、トラフィックの安定性です。

月間PVの絶対値よりも、「過去12ヶ月のトラフィック推移」が重視されます。直近3ヶ月だけPVが良くても、それが一時的なトレンドなのか安定した流入なのかで評価は変わります。

Google Search Consoleのデータを見て、コアアップデートのタイミングでどれだけ影響を受けたか(あるいは受けなかったか)を確認します。アップデートを乗り越えた実績があるブログは、それだけで評価が上がります。

次に、収益の質です。

同じ月10万円の利益でも、内訳によって評価が大きく変わります。

アドセンス収益だけのブログは倍率が低くなりがちです。理由は、PVが落ちた瞬間に収益がゼロになるリスクがあるからです。一方、アフィリエイト収益でも、特定の1案件に売上の大半を依存している場合は同様にリスクが高い。

複数のASP、複数の案件から分散して収益が上がっているブログは、買い手にとって安心材料になります。

3つ目は、コンテンツの独自性です。

2026年の市場で最も警戒されているのが、AIで量産されたコンテンツです。記事数が多くても、中身がAI生成の薄い記事ばかりだと、Googleのヘルプフルコンテンツアップデートの影響を受けるリスクがあります。

逆に、実体験に基づくレビュー、独自の取材、専門知識に裏打ちされた記事は、AIには書けないコンテンツとして評価されます。

4つ目は、運営の引き継ぎやすさです。

記事の更新手順、画像の管理方法、ASPの設定、サーバー・ドメインの情報。これらがマニュアル化されているかどうかで、買い手の安心感は大きく変わります。「買った後、自分で運営できるか」を買い手は常に考えています。

ブログの規模別・相場の目安

あくまで目安ですが、規模感ごとの相場感を整理します。

月間利益1〜5万円のブログは、売却価格10〜50万円程度。個人の副業として買いたい層がターゲットです。この価格帯は買い手が多く、状態が良ければ比較的早く売れます。

月間利益5〜20万円のブログは、売却価格50〜200万円程度。このゾーンが最も取引が活発です。副業で安定した収入を得たい個人、ポートフォリオを拡大したいサイト運営者が買い手になります。

月間利益20〜50万円のブログは、売却価格200〜500万円程度。このクラスになると、買い手の目も厳しくなります。デューデリジェンスでトラフィックの質、SEOの健全性、収益の安定性が細かくチェックされます。

月間利益50万円以上のブログは、ケースバイケースです。法人の買い手が中心になり、倍率も案件次第で大きく変動します。このクラスは仲介を入れて複数の買い手候補と交渉するのが一般的です。

売却額を下げてしまうよくある失敗

仲介の現場で「これをやっていなければもっと高く売れたのに」と感じるケースがあります。

1つ目は、データを整理しないまま売りに出すこと。月別のPV・売上・利益の推移がまとまっていないと、買い手は正確な評価ができません。不確実性に対して安全マージンを取るため、低い金額を提示されます。

2つ目は、売却を急ぎすぎること。「来月までに売りたい」という状態では、買い手に足元を見られます。複数の買い手候補と交渉できる余裕を持つことが、適正価格での売却につながります。

3つ目は、リスクを隠すこと。過去にGoogleのペナルティを受けた、中古ドメインを使っている、被リンクを購入した履歴がある。こうした情報はデューデリジェンスで必ず発覚します。事前に開示しておいた方が、信頼関係が築けて結果的に良い条件で売却できます。

「10〜12ヶ月分」でも買いたい人はいる

相場が下がっていると聞くと、「じゃあ売り時じゃないのか」と思うかもしれません。

でも、10〜12ヶ月分でも買いたい人は確実にいます。

ゼロからブログを立ち上げて、SEOで安定した流入を作り、収益化するまでには最低でも1〜2年かかります。その時間と労力を考えれば、すでに収益が出ているブログを10ヶ月分の価格で買うのは、合理的な判断です。

特に、本業のメディアを拡大したい法人や、副業で安定した副収入を求める個人にとっては、「お金で時間を買う」感覚で購入を検討しています。

だからこそ、売り手としてやるべきことは相場に一喜一憂することではなく、自分のブログの価値を正しく伝えるための準備をすることです。

よくある質問

Q. PVが少ないブログでも売れますか?

A. 売れます。PVが少なくても、収益が安定しているブログには買い手がつきます。アフィリエイトの場合、PVよりもCVR(成約率)と収益額が重要です。

Q. 雑記ブログと特化ブログ、どちらが高く売れますか?

A. 特化ブログの方が高く売れる傾向があります。特定のジャンルに絞ったブログは、そのジャンルに興味のある買い手にとって価値が明確なためです。雑記ブログは「何のブログか」が伝わりにくく、買い手を見つけるのに時間がかかることがあります。

Q. WordPressじゃないブログでも売れますか?

A. 売れますが、WordPressの方が売りやすいのは事実です。理由は、買い手がWordPressの運営に慣れているケースが多く、移行コストが低いためです。はてなブログやnoteなどのプラットフォーム型ブログの場合、アカウントの移行可否がポイントになります。

Q. 売却にかかる期間はどれくらいですか?

A. データが整理されていて適正な価格設定であれば、1〜3ヶ月で成約することが多いです。価格が高すぎる場合や、ニッチすぎるジャンルの場合は、半年以上かかることもあります。


ブログの売却について相談してみたい方はお気軽にご連絡ください。「自分のブログにいくらの値段がつくか知りたい」というご相談だけでも構いません。秘密厳守で対応しています。

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